イギリスで妊娠&出産するときに知っておきたい20のこと
こんにちは、姉のミコです。
2020年2月に、第一子をロンドンの病院で出産しました。NHS(国営の病院システム)で妊娠から出産までお世話になりましたが、「NHSスタッフ神すぎ!」と感心する非常に良い経験でした。
その経験をもとに、イギリスで妊娠&出産するときに知っておきたいこと20をまとめました。
- 本当に全部無料だった
- 妊娠前から、アプリで生理を管理しとくと便利
- つわりがひどいと「つわり止め」の薬が処方してもらえる
- 低リスク妊娠の場合、産科医とのアポは一度もない
- エコーは基本2回だけ
- TFLのマタニティーバッジの力、すごい。
- 快眠度を少し上げるには腹巻クッション
- 妊婦や胎児の病気について勉強するなら漫画コウノドリ
- ユニクロのマタニティーレギンス最強だった
- おしゃれな妊婦服ならセラフィーナ
- NCT(両親学級)で作るサポートグループ
- マタニティーヨガ教室は、気軽な悩み相談所
- 陣痛きても、病院に「痛み止め飲んで待っとけ」と言われる
- 助産師のシフトが変わる8時、20時前後の病院はカオス
- ペチジン最高!
- 快適なお産は、助産師と友達になるところから始まる
- 無痛のデメリットは押し出す感覚がわからなくなること
- いきみまくると、次の日、筋肉痛になる
- 病院食はいろいろ選べる、でも地味にまずい
- 母子同室の入院は戦場のよう
本当に全部無料だった
私はNHSで妊娠初期の検診から、エコー、出産までお世話になったので、すべて無料。そもそも病院にお会計のレジがないので、診察が終わると、そのまま出口へ。
NHSの悪い噂(待ち時間が長い、診察が雑等)はいろいろ聞きますが、個人的には担当の助産師さんはみんなとってもいい人だったし、病院もキレイだったし、不安なことはGPが相談に乗ってくれたしで、「こんなサービスしてもらって無料はすごい。`これからもちゃんと納税してNHSをサポートしていかねば!」と、とてもポジティブな経験でした。
妊娠前から、アプリで生理を管理しとくと便利
妊娠が発覚すると、家庭医にまずアポをとるんですが、診察時に「最後の生理の日は?」と必ずきかれるので、アプリで日ごろから管理しておくと便利です。
私が使っていたアプリはこちら↓
つわりがひどいと「つわり止め」の薬が処方してもらえる
わたしはつわりが酷かった。いわる吐きまくるつわりで、1か月で6㎏くらいやせた。つわりに効く薬なんてないから、と職場で死にそうな顔で仕事してたら、同僚から「つわり止めの薬、もらってくれば?」と。
え、そんな薬あるんですか。
と思いながら、早速GPに予約してもらったのがこちら↓
車酔いとかに使う薬らしいが、飲んだら確かに楽になった。
ちなみに妊婦は,、妊娠免除証明というのを申し込むと、処方箋も無料です。
低リスク妊娠の場合、産科医とのアポは一度もない
基本的に、妊婦検診は助産師に、エコーは超音波技師に、その他の不調はまず家庭医に相談なので、リスクが低い妊婦が産科医に診断してもらえる機会は、ゼロ!
担当の助産師も、診察毎に代わるし、不安なことは妊婦がプロアクティブにリサーチ&質問する必要あり。
エコーは基本2回だけ
エコーがあるのは基本的に妊娠12週と20週のみ。妊娠後期に胎児の成長に不安がある場合は、助産師に超音波検査を勧められることもあります。
12週のエコーで初めてお腹の中でぴょんぴょんしている息子をみたとき、「おお、い、生きてる、生きてる!」と感動しました。
TFLのマタニティーバッジの力、すごい。
普段は冷たい雰囲気の通勤客が、突然「お、席ゆずりますよ」っていってくれたり、お店のレジの人が「おめでとう!男の子?女の子?」って話しかけてくれたりするミラクルバッジは、ロンドン交通局のサイトから無料で申し込めます。
快眠度を少し上げるには腹巻クッション
お腹が大きくなると、横向きで寝るときに脇腹にサポートがあったほうが寝やすい。
かといって、寝返りするたびに抱き枕を布団の中で移動させるのは大変。
そんな悩みを解消してくれるのが、クッション付き腹巻。
私は妊娠中期から毎晩使ってました。
妊婦や胎児の病気について勉強するなら漫画コウノドリ
妊娠発覚したばっかりのとき、「お酒、たばこ、刺身はだめ」くらいの知識しかなかった私。妹のロミ医師に「妊婦に関する病気とか、出産のプロセスを知るには、コウノドリいいよ」っておすすめしてもらったので、キンドルで大人買いして全巻読破。
ストーリーも面白いし、医療用語すごい勉強になるし、めちゃくちゃ泣けるシーンもあるし、控えめにいってすごくお勧め。
ユニクロのマタニティーレギンス最強だった
お腹をすっぽり包み込んでくれて、ストレッチが効いてるから快適で、何度洗っても毛玉とかできない、ちょーーー便利なユニクロのマタニティーレギンス。6セットくらい買って、毎日履いてました。
あまりに快適だから、産後も毎日履いていたら、旦那に「もう産後4か月なのに、まだ妊婦服着てるからやせないんじゃない?」と指摘され、ささーーーっと引き出しの奥に封印しました。
おしゃれな妊婦服ならセラフィーナ
先輩ママ友から、スマートカジュアルなおしゃれ妊婦服ブランドとしておすすめされたセラフィーナ。オフィスやちょっとおしゃれしてお出かけしたいときにぴったりなデザインのワンピとかトップスがみつかるよ。価格帯もZARAとかと同じくらいで良心的。
キャサリン妃もここのワンピを妊娠中の公務で着てたよう。
NCT(両親学級)で作るサポートグループ
ナショナル・チャイルド・トラスト(NCT)という団体が運営している両親学級に、出産予定日2か月前に旦那と参加。
月曜日夜19時から2時間、全6回のコースで、出産予定日が近く、近所に住むカップル7組が参加。我々が参加したグループは、イギリス人、アイルランド人、香港人、メキシコ人、ニュージーランド人、日本人(私)と国際色豊かな構成。みんなとてもフレンドリーで、特に産後はママ同士が子育て相談したり、旦那や赤ちゃんの愚痴をいったり(笑)できる、とても良いサポートグループ。
マタニティーヨガ教室は、気軽な悩み相談所
腰痛とか、股関節がいたいとか、助産師に電話で相談するほどでもないけど、なんか不安、ということは、マタニティーヨガ教室で解決していました。
1時間のヨガ教室で、最初の15分はインストラクターが参加者にそれぞれ体調を聞き、解決策を簡単に指導。終了後も、個人的にストレッチとか食生活のアドバイスをしてもらえ、妊娠中の体調管理にとても役立ちました。
私は妊娠16週くらいで初参加。参加者に「今41週です。今日生まれるかも笑」とおーっきなお腹を抱えた女性がいて、「うおおおお、私も半年後にはああなるのかあ。。。」とイメトレできる良い材料となりました。
ヨガ教室はマインドボディーというアプリで見つけました
陣痛きても、病院に「痛み止め飲んで待っとけ」と言われる
出産予定日前日、下痢のような腹痛が10分おきにおきはじめ、「お昼に食べた鶏肉、やっぱ賞味期限切れてたからよくなかったかー」と思い、ベッドに横になると、次第にめちゃくちゃ痛み出す。
「お、まさか陣痛?」と思い、アプリで間隔を計ると、確かに10分おきに痛むことが発覚。病院に電話すると「うーん、まだ10分間隔なら、自宅待機だね。痛み止め飲むとか、温かいお風呂に入って様子みて。陣痛が3分間隔になったら、また電話してね。」と言われる。
丸1日家で我慢するも、あまりに痛みが激しいので、病院に電話してみるが、誰も出ず。(おい)
「もう、とりあえず病院いこう!」と旦那が車を走らせ、夜20時に病院に到着。その後検診を経て、朝4時ころ入院しました。
助産師のシフトが変わる8時、20時前後の病院はカオス
陣痛が耐え切れなくなり、病院についた夜20時。受付には誰もいないし、助産師も見当たらない。ほかにも同じタイミングで病院に来た妊婦が4-5人おり、「・・・あれ?みんなどこ?」みたいな状態が1時間続く。
その後、ちらほらと助産師が現れ、「えーっと、誰が先?」「あれ、この妊婦なんでここにいるの?」みたいな質問大会が始まる。
私が待合室から診察室に案内してもらえたのが、病院到着2時間後。
担当になった助産師は「朝8時と、夜20時は、助産師のシフトが変わるタイミングで、引継ぎとかあってバタバタしがちなの。待たせちゃってごめんねー」と解説してくれました。
この時間帯は注意です。
ペチジン最高!
陣痛が痛すぎて(&診察室で6時間待たされ)体力消耗した私に、助産師さんの勧めでペチジン(pethidine )という痛み止めを投与。
右太ももに注射をぷすっと刺した瞬間、体がじわじわ温かくなり、頭がぼーーっとし始め、即爆睡。激しく陣痛がきているにも関わらず、4時間ぐっすり眠れたので、だいぶ体力回復しました。
快適なお産は、助産師と友達になるところから始まる
自分が理想のお産をするためには、助産師さんの協力が不可欠。先輩ママ友からも「とにかく、助産師さんと仲良くなるように、たくさん話しかけるといいよ。良い関係が築けると、こちらの要求にもなるべく対応してくれるよう働きかけてくれるようになるから!」とアドバイスを受けました。
家族のこととか、娘さんのこととか、どれくらい助産師やってるのーとか、いろいろ話した割には、肝心な名前は忘れました笑
でも、その助産師さん、すごく親切だった。感謝!
無痛のデメリットは押し出す感覚がわからなくなること
エピ(麻酔)を打ってから、12時間後に出産。長時間麻酔をしていたため、いざいきむときに、両足がバリバリにしびれて、まったく感覚がなくなった。
助産師さんが指で「ここを押す感覚でいきんで!」とアドバイスしてくれたものの、しびれて感覚がないので、うまくいきめず。
2時間いきんでも出てこなかったので、産科医にトングで引っ張ってもらって無事息子が出てきました。
いきみまくると、次の日、筋肉痛になる
2時間いきむと、全身のあらゆる筋肉を使うようで、出産の次の日、フルマラソン完走した後のような全身筋肉痛に苦しみました。
ベッドから起き上がると腹筋痛い。
赤ちゃん持ち上げると、腕が痛い。
これは予想外でした。
病院食はいろいろ選べる、でも地味にまずい
機内食のようなメニューがあり、朝スタッフが、「朝・昼・夜3食、今、選んで」と聞きにくる。
ラザニアとか、ローストチキンとか、結構いろんなチョイスがあってワクワクしていたものの、塩分がものすごーく抑えてあるのか、肉も野菜も味がない。
まあ、どれも無料なので、あまり文句いわず、妹のロミさんが差し入れしてくれたちらし寿司を美味しくいただきました。
母子同室の入院は戦場のよう
イギリスは赤ちゃんが生まれてから退院するまで、ずーーーっと母子同室。
ボロボロの体で母子同室は、かなりしんどい。
私は産後2日間入院することになり、息子の入ったプラスチック製の新生児用ベッドを押して、案内された6人共同部屋。
日中は、大きな窓から太陽の光が入り、家族やお見舞いに来ている友人たちの話声で、ちょっと賑やかで明るい雰囲気の大部屋。
しかし、
面会時間が終わり、人々が家路につくころ、そこはギャン泣きする赤ちゃんの声が響き渡る、母親と赤ちゃんの戦場と化す。
1人の赤ちゃんが泣きだすと、ほかの赤ちゃんも「お、じゃあ私も」と共鳴するかのように泣き出す。授乳して、おむつ替えて、一瞬静かになったと思ったら、また泣き出す。
新生児と過ごす夜は長い。
部屋を仕切るぺらっぺらの青いカーテンの隙間から、ちょっとお隣さんと目が合うと、「戦友よ。ともにがんばろう。明けない夜はないぞ!」と憐みの笑顔で会釈。この会釈に、私は何度も励まされていたのであった。
以上!
じゃあまたね!