イギリスで口内炎
こんにちは、妹のロミです。
今日はイギリスで口内炎が痛くて耐えられない!時に使える薬局で売っている薬をご紹介します。ちなみに、今回はよくあるアフタ性口内炎についての対処法なので、物理的刺激が原因のカタル性やウイルス・細菌が原因の口内炎は原因治療が大事なので病院か歯科に行きましょう。
どんな薬がつかえるか?
まず、結論からいうと痛いのが辛いなら局所麻酔薬が入った口腔内用ジェルかクリームを使用すればいいと思います。成分は2% lidocaine (リドカイン) か20% benzocaineが一般的です。
私がBootsで発見した薬はこちら。
Orajel Dental gel Benzocaine 10% w/w (w/wはweight for weight or weight by weight, つまり100gジェル中に10gのベンゾカイン入ってるよ、というもの)
toothacheだけど成分同じだし口腔内用だからいいかと思い購入。10%配合だけど、少しでも効けばいいか、という判断です。
使用方法
①綿棒で口内炎のところにだけ少し塗る (添付文書はグリーンピースサイズ)
②麻酔が効いたら(1分後くらい)口濯いで洗い出す
洗い流せとは書いてないのですが、日本でベンゾカインの添付文書を見ていると洗い流せと書いてあったので、それを習っておきました。そうすると変に舌に付着して舌に違和感を感じることがないと思います。
とはいってもこれは痛みしか取りません。口内炎は名前からして炎症。抗炎症薬のステロイド系の薬を塗るのが一番良いですが(日本のよくある口内炎の薬はたいていステロイド系)、今回私は痛いのをどうにかしたい!!という希望があったため、局所麻酔ジェルを採用しました。時間ある時にでもステロイド系が入った薬も探してみたいと思います。
あとは口腔内衛生を保つことも大事なので、そのためにマウスウォッシュを使うことや歯磨きをしっかりすることも大事だそうな。
薬の注意点
過敏症が最多なようですが、怖いものとしては局所麻酔薬自体にメトヘモグロビン血症 (簡潔に、血液のヘモグロビンがメトヘモグロビンになって酸素をうまく運べない状態)になる危険性があること。
「口咽頭の局所麻酔を必要とする手技を受けた患者のメトヘモグロビン血症の罹患率は0.035%」 (JAMA 2013.4.1.)
とあるので頻度は多くないと思いますが、症例はいくつか報告されているので(参考文献2)、使用方法(1日4回まで、短期間使用)はしっかり守ること、体調が悪くなれば病院へ行くことは心に留めるおくと良いと思います。心配なら自力で治しましょう!
今回は、ご飯や会話に痛みで困る、といった場合に有効かなと思い、紹介しました。日頃から食生活に気をつけて、ストレスもうまくコントロールして、口腔内を清潔に保ち、口内炎予防を心がけることが大事だと思いますが、本当に痛みで困る!という時に参考にしてください。心配であればNHSにいきましょう。
ではでは。
*****参考文献*****
1. Up to Date. Recurrent aphthous stomatitis. https://www.uptodate.com/contents/recurrent-aphthous-stomatitis?source=history_widget#H2248999040
2. An Atypical Case of Methemoglobinemia due to Self-Administered Benzocaine
https://www.hindawi.com/journals/criem/2015/670979/
3. Risk of Topical Anesthetic–Induced Methemoglobinemia
A 10-Year Retrospective Case-Control Study
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/1673755
4. ジンゾカイン
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00047749
5. 動物用医薬品評価書 ベンゾカイン
https://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc_doubutu_benzocaine200207.pdf